DCI日本・子どもの権利条約日本・CRC日本・報告書をつくる会

カルトとの関係(1)、ライフスペース・SPGF

釣部人裕氏の児童相談所問題の活動


公開:2016年5月27日、更新:2017年6月24日

1.「スケープゴート」釣部人裕著

画像:スケープゴート表紙

 2014年8月に行われた精神医療被害連絡会(中川聡代表)の勉強会で、B夫妻から児相問題を取り上げた非常に良い本だとして、「スケープゴート」を強く勧められました。彼らは、精神医療問題では、内海聡医師や中川氏の活動に精力的に参加していました。

 B夫妻は、DCI日本・子どもの権利条約日本・CRC日本で福田代表の側近として児相問題の中心になり、運営委員会(役員会)で活躍しています。児相問題で釣部人裕氏と協力しているような話も聞きました。横浜で児相相手に裁判を起こしたY夫妻も、同じように活動し、釣部氏の支援を受けていました。

 

「スケープゴート - なぜ、子どもたちは児童相談所に連れていかれたのか?、もう一つの千葉成田ミイラ事件」釣部人裕(著)、ダイナミックセラーズ出版、2014年3月刊(アマゾンへリンク)

 

第1章 仕組まれた冤罪で子どもの人権が利用された - 東京都児童相談センターによる一時保護

第2章 日テレドラマ『明日、ママがいない』に観る施設内虐待と炎上商法

第3章 権力に引き裂かれた親子の絆 - 都児相事件体験ドキュメント

第4章 内海聡先生が語る児童相談所の怖い現実 - 誰にでも起こりうる児童虐待捏造冤罪

第5章 日本社会の怖い現実 - なぜ、子どもたちは児童相談所に連れていかれたのか?

 

 

 評価が難しい本です。著者・釣部人裕氏はライフスペース・SPGFの幹部であり、自分たちの主張を広める為に本書を出しました。まず、ライフスペース・SPGFがカルトかどうかは、本書では判断できません。もし、成田ミイラ事件が事実なら、カルトと思われても仕方ありません。冤罪と言うのは難しいです。児相が保護した理由(カルトの恐れがあった)の問題と、それ以外の問題は、分けて考えるべきです。

 

 それ以外の問題では、児相の対応の悪さ、子供たちの置かれた劣悪な生活環境、児童福祉の問題、マスコミの情報操作や傲慢さなどを取り上げています。

 

 児相は「ライフスペースをやめたら子供を返す」として、3か月間で8人の子供を、ライフスペースをやめた親や、ライフスペースと関係ない親族に返しています。1人の少年だけを1年9か月間も保護しました。この少年と母親の体験談では、少年は人格が崩壊し、大人になってもまともな社会生活を送れずにいます。3か月間保護された少女も、保護された事から心に傷を受け、大人になっても長い間苦しみました。

 

 また、内海医師との意見交換を行ったり、著書「児童相談所の怖い話」を取り上げて、児相の無茶苦茶な運営を紹介しています。

 

 

 本書で気になったのは、「子供」や「こども」ではなく、「子ども」という表記になっている事です。

 

参照:子どもの権利?なぜ「子供」や正式名「児童」を使わないのか?

2.成田ミイラ事件

解説サイトなど

ライフスペース(Wikipedia)

ライフスペース元代表・高橋弘二(Wikipedia)

成田ミイラ化遺体事件(Wikipedia)

 

もう引き返せないと考えているあなたへ、ライフスペースを考える会

心理学総合案内「こころの散歩道」、ライフスペース、成田ミイラ遺体事件

 

弁護士紀藤正樹のLINC!、SPGF情報(ライフスペース情報)

やや日刊カルト新聞(ラベル:ライフスペース(SPGF)の投稿)

 

教団サイトなど

有限会社ライフスペース
 千葉成田ミイラ事件①の再審支援の会 www.spgf.org

株式会社 SPGF RESEARCH出版
 SPGF(Shakty PAT GURU Foundation、シャクティ・パット・グル・ファウンデーション)

釣部人裕の公式サイト、Hitohiro Tsuribe OFFICIAL WEBSITE

 

概要

1983年、税理士の高橋弘二氏が、有限会社ライフスペースを設立。自己啓発セミナーが有名に。

1989年、「生きるのがラクになる本」をPHP出版から出す。評判になる。

1990年頃?、徐々にスピリチュアルな方向が強くなる。

1995年、2月にセミナー参加者が「風呂行」で死亡。秋にも、参加者が借金(1,000万円)を残して自殺。高橋氏が、サイババから「シャクティパット・グル」に指名された後継者だと主張、サイババは否定。頭部を手で軽く叩く「シャクティパット」と呼ぶ方法で病気を治せると (治療費500万円)。

1998年、子供の1人が祖父に助けを求めて児相に保護される。

1999年、会社謄本の目的欄を「自己啓発セミナーの開催、提供」から「インド教育哲学者であるサイババの教育システムに基づくセミナーの開催・運営」へと変更。ライフスペースの人数は子供を含めて200人~300人程度?。

1999年6月、メンバーの父親が脳出血で倒れる。7月、高橋氏の指示で病院から連れ出し、成田市内のホテルでシャクティ治療。翌日に亡くなるが継続。

1999年11月11日、ホテルからの通報で警察がミイラ化した遺体を発見(成田ミイラ事件)。ライフスペース代表・高橋氏は記者会見で「警察の発見時にはまだ生きていた」、「司法解剖で亡くなった」などと主張。

1999年11月24日、ライフスペースの施設で集団生活をしていた子供9人(9~17歳、少年1人、少女8人)が児相に保護される。

2001年9月、父親を連れ出したメンバーは懲役2年6月・執行猶予3年で確定。 

2005年7月、高橋弘二氏は最高裁で懲役7年が確定。

2009年3月、黒羽刑務所より高橋氏出所。SPGFの代表は釣部人裕氏。

2012年1月?、SPGF活動再開。(2011年6月 SPGF RESEARCH出版事業再開)

3.ライフスペース・SPGFはカルトなのか?

 児相問題の関係者から、ライフスペース・SPGFをカルトとして問題視する意見をよく聞ききます。個人的には「オウム真理教や北朝鮮との関係に比べれば大した事ないじゃん。なんで問題にするの?」と思います。しかし、左翼テロリスト、北朝鮮、オウム真理教、創価学会・公明党との関係を取り上げるのに、ライフスペース・SPGFを取り上げない訳にはいきません。その為、前項に記した情報などから検討しました。

 

 高橋弘二氏のシャクティ・パット(頭を叩く)ですが、民間療法でこういう行為は珍しくありません。「○○○を唱えれば病気が治る」と勧誘する新興宗教も同じです。病人や家族が望むのであれば、効果の有無に関わらず(犯罪にならなければ)大きな問題にはなりません。

 

 しかし、病人の意識が消えて心肺停止したのに死亡と判断させず、ミイラになるまで安置したのは常軌を逸しています。ライフスペース代表・高橋氏も「警察の(ミイラ)発見時には生きていた」「司法解剖で亡くなった」と主張しました。成田ミイラ事件が猟奇事件として注目を集め、「ライフスペースはカルトだ」と広まりました。

(遺体が腐敗せずミイラ化した事を不審視する意見もありますが、主旨が違うのでここでは取り上げません)。

 

 成田ミイラ事件が事実であるなら、ライフスペース・SPGFをカルトと認識しても良いと思います。ただし、規模が小さく危険性も低いと思います。ちなみに、規模が大きく危険なカルトは、オウム真理教(現:アレフ、ひかりの輪)や、創価学会・公明党です。オウム真理教は、殺人や無差別テロを繰り返し、国を破壊しようとしました。創価学会・公明党は、国の支配や国教化を目標として、恐怖支配をベースに仏敵と称して集団ストーカーや暗殺などを行なっています(私も創価学会信者の精神科医にマインドコントロールされて、創価学会が殺害ターゲットにしていた他教団幹部を殺そうとしました)。

4.DCI日本・総会(2015年7月)、運営委員会(2015年9~10月)

画像:反福田派(児玉派)による批判
反福田派(児玉派)による批判

 2015年7月に行われたDCI日本・総会では、反福田派(児玉派)と、福田派の一部から、ライフスペース・SPGFとの協力関係が批判されたそうです。福田代表と釣部氏が、

「DCI日本とライフスペース・SPGFが協力しているのではない、釣部氏が個人的に協力しているだけ」

と、釈明したそうです。

 

 釣部氏が「スケープゴート」を出版し児相問題で活動するのは、個人的な活動ではなく、ライフスペース・SPGF幹部として自分たちの主張を広める為です。彼と協力すれば、ライフスペース・SPGFと協力する事になります。もし、問題提起するのなら、屁理屈みたいな釈明で納得してはなりません。

 

 私はDCI日本の運営委員(役員)ではありませんが、2015年9~10月に行われた運営委員会(役員会)に参加させて頂きました。ライフスペース・SPGFとの協力関係が問われ、福田代表は、

「後輩の弁護士がライフスペースの事を『カルト』と呼んだから、カルトだという認識が世間に広まった。しかし、彼らはカルトではない」

と、全面的に否定しました。紀藤正樹弁護士を「後輩の弁護士」と呼ぶのは、「自分の方がわかっている」と印象付ける為でしょうか。当時、成田ミイラ事件という猟奇事件から、誰もが「ライフスペースはカルトだ」と思ったのです。ここでも、問題提起するのなら、屁理屈で納得してはなりません。しかし、運営委員は、福田代表が選びましたし、彼を支持する人たちです。この時も質疑応答で終わりました。

 

 もし、カルトとの関係を問題にするのなら、福田雅章代表と木附千晶運営委員が、オウム真理教を擁護している事を問題にするべきです。オウム真理教の問題は、次のページで取り上げます。

 オウム真理教の次に、創価学会や公明党(創価学会の政治部門)との関係を問題にするべきです。福田代表は、創価学会の広告塔として活躍しました。運営委員会の林文子氏やB夫妻なども、創価学会を擁護しています。児童相談所や精神医療の政策を問題にするのなら、国政与党の創価学会・公明党との関係をはっきりさせるべきです。

5.反福田派の目的

 なぜ、反福田派が、ライフスペース・SPGFだけを問題にしたのでしょうか?。

 

 子供の権利の活動は、始まった当初から、創価とアカ(左翼)の活動と言われていました。福田派も、反福田派も、主要メンバーの多くは、創価学会・公明党の信者と、左翼(共産党・中国・北朝鮮など)の支持者です。福田代表は、子供の権利の活動について、1990年代から創価学会の広告塔として活躍しました。福田代表によると、反福田派は共産党系がメインだそうです。

 

 オウム真理教が危険なカルトとして注目されたのは、1990年代前半です。オウムは、1989年に坂本弁護士一家殺害事件、1994年に松本サリン事件、1995年に地下鉄サリン事件を起こしました。子供の権利の活動が始まった時には、オウムはカルトとして認識されていました。

 

 子供の権利の活動が始まった1990年代から、主要メンバーの多くが、オウム真理教、創価学会・公明党、左翼(共産党・中国・北朝鮮・赤軍派テロリスト)などとの関係がありました。他のメンバーも、関係を知りながら、代表や運営委員になる事を認めてきました。今さら問題にする事はできません。反福田派が、福田派批判に使えるのは、ライフスペース・SPGFだけだったのです。

 

 また、ライフスペース・SPGFは、児童相談所に対して敵対しています。児童相談所問題に関する活動方針は、反福田派は「児童相談所との協力して」、福田派は「児童相談所と敵対して」を掲げています。反福田派が「カルトとの協力に反対」として、ライフスペースSPGFを取り上げれば、児童相談所に敵対する勢力を分断し、ダメージを与える事ができます。

 

 反福田派としては、ライフスペース・SPGFをカルトとして問題にしても、自分たちが傷付く事はありません。そして、福田派と、児童相談所の敵対勢力の、両方にダメージを与えられます。一石二鳥だったのです。