晃華学園事件・児相問題

東京地裁・第1回報告会(1/3)

2015年3月5日


公開:2016年3月7日、更新:2017年2月19日

1. 東京地裁.第1回口頭弁論(民事訴訟・第1審)

名称:教育課程実施義務等請求事件

事件番号:東京地方裁判所 平成26年(ワ)第18754号

日時:2015年(平成27年)3月5日(木)午前11時15分

場所:東京地方裁判所 第606号法廷

 

担当:民事第44部合議1A係

裁判長:脇 博人

裁判官:木山 智之、大橋 勇也

 

原告:水岡 伶龍、水岡 不二雄

代理人:南出 喜久治

 

被告:学校法人 晃華学園 外3名

代理人:-

 

原告側は、水岡不二雄氏と南出喜久治弁護士が出席。

被告側は、晃華学園と代理人(弁護士)は欠席。

開廷し冒頭に水岡不二雄氏が意見陳述書を読み上げた。

 

次回、第2回口頭弁論は、2015年4月27日(月)午前11時、東京地方裁判所 第803号法廷の予定。

2. 意見陳述書.テキスト


平成26年(ワ)第18754号 教育課程実施義務等請求事件

原告 水岡伶龍 外1名

被告 学校法人晃華学園 外3名

意見陳述書

平成27年3月5日

 裁判長殿、本日は、冒頭に意見陳述の機会を与えて下さり、誠に有難うございます。

 

 私は、愚息伶龍が豊かな情操を持つ有為な社会人へと大成することの期待を胸にこめ、片時も尽きることのない渾身の愛情を持って9年間育ててまいりました。父子の絆は強く、毎夕、私は伶龍と「♪伶とは一緒、パパとは一緒、パパと伶とは、いつも、いつも、ずっとずっと、一緒!」という歌を唄いながら、家路につきました。これは、3歳の時に伶龍が、父と子の愛を称えて、自分で作詞作曲したのです。でもその伶龍は、いま、私のところに居ません。

 

 秩父の、岩場や藪のある難路の縦走登山コースを2人で仲良く歩き通してからわずか2日後、伶龍は、被告石上と被告田島の手で、所沢児相に送致されたのです。伶龍は、アスペルガー症の傾向と診断され、多動性や放浪癖、虚言癖などがあるため、学校には手のかかる児童であったかも知れません。しかし被告学校法人晃華学園は、その伶龍に、何の検査も療育の手もさしのべませんでした。それどころか、被告高階は、伶龍が2年生の時、11箇月にわたり、1週間に少なくとも数回、伶龍の目の前が緑色に見えるくらい強い殴打を伶龍の頭に繰り返し加えるという、学校教育法第11条但書で禁じられている暴行を続けました。被告石上は、学校管理者の地位にありながらこの違法な暴行を知りつつ、これを「指導」と強弁し、やめさせる実効的な努力をしませんでした。私がこれに抗議すると、「ご家庭と学校が協力しながら子供たちを育てていく」という被告学校法人が宣伝する教育方針を自ら裏切り、体罰を「指導」として許容する被告石上本人が秘密裏に所沢児相に「虐待通告」を行なうという、ダブルスタンダードな行動をとったのです。秘密裏に通告をなしたのは、「家庭と連携」すれば、虚偽の通告を繰り返していることが私にわかってしまうからです。私が、暴行に関わった被告石上に対し行動した日の直後にのみ数回「虐待通告」がなされ、それ以外の時には一切なされなかったという時系列的相関から、被告石上と被告田島の児相への通告が、被告高階の暴行に対する私の抗議への報復としてなされたことが立証されます。

 

 被告田島は、管理職に昇進直後、被告石上と共謀、平成25年4月20日、伶龍を放課後まで学校に留め置いて児相送致し、わが子の遺棄を図りました。ですが児相の協力が得られず失敗。その後25日に秘密裏に児相を呼びつけて自らの一方的見解を児相に信じ込ませ、5月1日、児相から車を差し向けさせて、学校から直接を児相送致しわが最愛の伶龍を打ち棄てたのです。その月の下旬、被告石上は、伶龍を事実上退学させ、父と子の家族関係を破壊させることを児相に文書で要求しました。これこそ、被告石上らが伶龍を児相送致した目的でした。

 

 児相の制度を悪用して、学校の期待にそわない児童、自分に楯突く保護者の児童を遺棄するというのは、典型的な独裁のパターンです。こうした行為の一体どこが、カトリックの人間愛、他者愛に満ちた教育の実践なのでしょうか。国連「子供の権利委員会」は、第3回日本への最終見解第62項で「委員会は,学校において行動面での期待を満たさない児童が,児童相談所に送致されていることを,懸念をもって注目する」としています。被告学校法人の学校運営は、キリスト教の理念どころか、国連の指摘にすら反していることがわかります。

 

 昨年4月、被告田島は校長に就任するや、教室から伶龍の机を直ちに撤去しました。目に見える伶龍の痕跡すら学校から消し去ろうというのです。他方、児童養護施設に放り込まれたわが子は、仲の良かった小学校のお友達からも私からも完全に切り離され、たった一人で、施設内虐待や、親の同意のないまま重篤な副作用を持つ精神薬の投与を受けているでしょう。私は毎日、暗い家に戻るたび、可哀想なわが子の姿が目の前に蘇ります。そして「伶龍、もう一度私のところに戻っておいで!」と心の中で叫びます。

 

 学校法人晃華学園は、「汚れなきマリア」という名の女子修道会によって運営されています。この系列の修道会は、殺人事件まで起こしたほどの上意下達を特徴としており、シスター吉村元校長は、10年以上にわたり極めて乱暴な行動を取り、保護者を抑圧してきました。この校風は、伶龍の担任でありながら被告石上と共謀してその遺棄をなし、赴任僅か4年にして校長への出世を遂げた被告田島の時代になっても変っていないことが、今や実証されています。

 

 私があえてこの訴訟を提起することといたしました目的は、まず、私の最愛の子である伶龍を私の許に取り戻して、晃華学園に復学させるという原状回復を実現し、これによって伶龍のかけがえない生涯がいま児相と児童養護施設によって潰されようとしている過程を一刻も早く止めることです。そして伶龍と私が被告らのためにこれまで蒙った甚大な損害の賠償を被告らからいただきたいと存じます。そして同時に、本件訴訟が、スターリン時代のソ連のように暗く閉ざされた被告学校法人の校風が、保護者も児童も自由にものが言える、より民主主義的で明るい学校に変革されるきっかけになって欲しいと思っております。

 

 裁判長殿、どうか宜しくお願い申し上げます。


3. 意見陳述書.PDFファイル

上記、意見陳述書のPDFファイルです。(印刷用)

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意見陳述書(PDF.2頁.126kB)
k20150305-ikentinjutu.pdf
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4. 第1回報告会.(1)説明

2015年3月5日(木)午後0時30分~、虎ノ門オカモトヤビル

水岡 不二雄(みずおか ふじお)氏、一橋大学経済研究科教授

南出 喜久治(みなみで きくじ)弁護士、児相問題等に取り組む京都の弁護士

 

(注)略称……児相:児童相談所、児福法:児童福祉法、児虐法:児童虐待防止法、施設:児童相談所や児童養護施設、学校:晃華学園小学校、

4-1. 配布資料

  1. 意見陳述書……第1回口頭弁論の冒頭に水岡不二雄氏が読み上げたもの。
    Torchwood9 > 晃華学園事件 > 東京地裁・第1回報告会、2. 意見陳述書(このページの前項)
     
  2. 水岡氏の手記……児相送致の経緯などを記したもの。経緯については以下のページを参照。
    Torchwood9 > 晃華学園事件 > 記者会見資料
     
  3. ジャーナリスト山岡俊介氏が晃華学園事件を取材した記事……月刊誌ベルダ「VERDAD」2014年10月号、狙われるシルバー世代120、『長期間の”拘禁”が常態化、児童相談所「一時保護」の実態』
    月刊誌ベルダ「VERDAD」バックナンバー

4-2. 請求項目について(南出喜久治弁護士)

 晃華学園小学校は子供の履修義務があるのに、児相に虐待通告を行い子供を一時保護(拉致)させた。学校は責任逃れ出来ない状況にある。学校に対し、履修義務の確認を求める。

 

 学校と親は就学契約を結んでいる。学校には、子供が安全で快適に教育効果が上がるよう教育環境を整備する義務がある。現状は履行できていない。義務を怠った学校法人の理事長や校長は、就学契約の当事者として不的確であり、解任を求める。

 

 説明すると・・・学校の教師が子供に虐待・暴行を行い、それを親が学校に指摘した。学校は隠蔽する為に、親が虐待していると児相に通告し、親の同意なく子供を児相に一時保護させた。親が指摘した3回とも、その直後に児相に通告している。同じ行為が3回も繰り返されるのは確率的にありえず、通告と保護には因果関係がある。

 また、児相の一時保護(2ヶ月間)がどんどん長期化している。担当した他の事案でも、一時保護 ~28条の措置の手順を含めた期間~ が何年にも長期化し、中には10年近い事案もある。

 

 学校に対し、共同不法行為として、損害賠償請求をする。

4-3. 弁論が遅れた理由について(南出喜久治弁護士)

 提訴は2014年7月23日、第1回口頭弁論が2015年3月5日、かなり期間が空いた理由について。

 

 晃華学園に対し、理事長等を解任せよと請求している。学校と理事長等が利害相反関係 ※1 にあると、裁判所に対して特別代理人の選任 ※2 の請求を行った。

 

 しかし、学校が定款を出さず、利害相反として他の者を立てるかどうか、疎明 ※3 が出来ていない。本訴で疎明していく。

 

 特別代理人が認められなかった為、最終的に特別抗告 ※4 を行った。しかし、これを続けると子供の救済が遅れてしまう。最高裁への特別抗告を取り下げて、速やかに弁論期日を入れて欲しいと要望した。

 

(注釈)

 

※1 利害相反関係:りがいそうはんかんけい。学校と理事長等の利害は相反する(逆になる)。つまり、学校の評判を落とさない為、学校は理事長等を解任しなければならない。理事長等を解任しなければ、学校の評判が落ちる事になる。

 

※2 特別代理人の選任:被告の代理人(弁護士)が学校の為に働くなら、学校と利害が相反する理事長等に対して、裁判所が代理人を選ぶ。

 

※3 疎明:そめい。裁判官に係争案件が事実らしいと認めてもらう行為。証明よりゆるい。

 

※4 特別抗告:とくべつこうこく。判決以外の決定に不服を申し立てる事。

4-4. 挨拶と説明(水岡不二雄氏)

「本日はお忙しい所、裁判傍聴および報告会にお越し頂きまして、原告を代表して心より御礼申し上げます。皆様の力強く温かいご支援が、裁判の勝利に不可欠と考えております」

 

■ 晃華学園について

 

 息子の伶龍は、晃華学園小学校に4年生の初めまで通った。裁判の被告、石上は、当時の校長で、今は理事長。田島は、3年の担任、4年は担任と副校長、そして赴任後4年で校長。急速に出世した理由は少し考えればわかる。石上と田島が、児相の制度を悪用して息子を棄て去った。

 

 息子はアスペルガー症の傾向があると診断され、多動や虚言癖など手のかかる児童。カトリックのミッションスクールは人間愛にあふれる学校のはずだし、公立校と異なり授業料を払って通わせる訳だから、それに見合った教育サービスを提供するべき。それを全くやらないばかりか、手のかかる息子を排除・遺棄した。

 

 私が学校の暴行に対して抗議すると、3回とも、その直後に児相に通告が行われた(下図「時系列グラフ」を参照)。これは明らかに報復。カトリックのミッションスクールでこんな事が行なわれたとは、身の毛がよだつ。これを受け入れた児相の制度にも、重大な問題がある。

図:時系列グラフ
時系列グラフ

 息子がいなくなって2年経つ。意見陳述書のように、息子と帰る時に歌を歌ったり、山に行ったり、親密な父子関係があった。この父子の写真は、児相に送致される2日前に撮った。山小屋に一泊して、岩場や藪の深い難コースを力を合わせて登った時の写真。この親密な父子関係を力尽くで引き裂いたのが、晃華学園の石上であり田島である。

 

■ 児童相談所問題について

 

 児相問題は、日本の全ての子供を持つ家庭に関わってくる問題。南出弁護士があちこちで問題提起しているように、一時保護には、裁判所の令状もいらない、親の同意もいらない、証拠もいらない、児相の所長が「連れて行く」と言えば済む。厚労省のマニュアルに、証拠もいらないからどんどん連れて来なさいと書いてある。これが日本なのか?信じられない。まるで有事法の前哨戦 ※5 のような既成事実が積み上がっている。

 

 児相は「子供の最善の利益」を掲げているが、実は児相利権で動いている。児相や児童養護施設の予算は、我々が払っている税金が源泉。予算を少しでも多く獲得する為、子供を利権の玉にしている。「子供の最善の利益」という口実で、自分たちの権益を拡大するシステム。(下図「児相利権の構造」を参照)

図:児相利権の構造 ver.2
児相利権の構造 ver.2

 国連の「子供の権利委員会」は、批准国が「子供の権利条約」を守っているか、定期的(5~6年毎)に報告書を出している。「2010年、子供の権利委員会の第3回日本に対する最終見解」 ※6 の第62項に「学校において行動面での期待を満たさない児童が、児童相談所に送致されていることを、懸念をもって注目する」とはっきり書いてある。その指摘に厚労省は全く関心を示さない。その2010年の最終見解は、厚生労働省サイト(www.mhlw.go.jp)ではなく、外務省サイト(http://www.mofa.go.jp/mofaj/)に載せられている。国連からも批判され、厚労省は問題にしたくないという事。児相の制度は、国際的にかけ離れたもので、人権蹂躙をしている。

 

 国連が問題にするくらい、日本中の学校で同じような事がたくさん起きている。一日も早く、日本中の全ての子供を持つ親が、安心して子供を学校にやれる社会にしたい。

 

 子供を入院させたら、医師に虐待通告され、病院から児相送致される事も。子供が熱を出していないか、痛い思いをしていないか、親が心配しながら病院へ行くと、ベッドはもぬけの殻。「児相に一時保護されました」という事態がたくさん起きている。こういった無法の事が行われて良いはずがない。このような事を日本からなくして、安心して子供を入院させられる社会にしたい。

 

■ 訴訟について

 

・一日も早く、息子と私の家族関係が回復するように、最大限の努力をしたい。家族に戻る日を毎日こいねがっている。

・日本中で子供が正当な理由もなく、親から切り離されている。安心して子供を学校にも病院にもやれない。恐ろしい社会になってきたと警鐘を鳴らしたい。

・晃華学園は体質的に問題のある学校、独裁的な雰囲気の学校。民主主義的で安心して子供をやれる学校に変わって欲しい。

そういう想いから訴訟を決意した。

 

「今後とも皆様にご支援をお願い申し上げます」

 

 (注釈)

 

※5 有事法の前哨戦:戦時中のように、証拠や手続きを無視した法や運用になりつつある事。

 

※6 最終見解:外務省「国連・子供の権利委員会・ 第3回審査、最終見解」PDFファイル

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保健サービス

62. 委員会は,学校において行動面での期待を満たさない児童が,児童相談所に送致されていることを,懸念をもって注目する。委員会は,児童の意見が聴取されるという児童の権利の実現や,児童の最善の利益の実現を含む専門的対処の基準についての情報がないことを懸念し,成果についての組織的評価を入手できないことを遺憾に思う。

63. 委員会は,締約国が,児童相談所のシステム及びその作業方法に関し,リハビリテーションの成果に関する評価も含め独立した調査を委託し,次回の定期報告にこの調査結果についての情報を含めることを勧告する

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