児童相談所問題

児童相談所問題を国会質問・鈴木貴子代議士(3/4)

第190回通常国会・衆議院、2016年5月


6. 解説:質問7~11、鈴木宗男氏について

 第190回国会(2016年1月~6月)において、衆議院・鈴木貴子議員(無所属)が、児童虐待政策について質問を行ないました。質問と回答をセットにして、解釈として、質問と回答をわかりやすい言葉にし、内容の解説を行ないました。


(1) 鈴木宗男氏について(2016年5月時点)

 

 鈴木貴子代議士の父親。1948年生まれの68歳。衆議院議員として当選8回・任期通算25年を務めたベテラン政治家。拓殖大学在学中に衆議院議員・中川一郎の秘書になり、1983年~2003年に自民党で衆議院議員6期、2005年~2010年に新党大地代表として衆議院議員2期。自民党時代に、北海道開発庁長官、沖縄開発庁長官、内閣官房副長官、防衛政務次官、外務政務次官などを歴任。

 

鈴木宗男オフィシャルブログ「花に水 人に心」

鈴木宗男フェイスブック

新党大地(代表:鈴木宗男)

新党大地、鈴木宗男プロフィール(生い立ち)

 

鈴木宗男(Wikipedia)

新党大地(2012~、国政政党)(Wikipedia)

新党大地(2005~、地域政党)(Wikipedia)

 

杉原千畝(すぎはら ちうね)(Wikipedia)

 リトアニア領事として、ドイツと同盟関係にあった日本・外務省の指示に逆らい、ナチスの迫害から逃れるユダヤ人たち6,000人以上にビザを発給した。終戦後、外務省の命令に背いたとして解雇。「日本のシンドラー」とも呼ばれる。2015年に映画「杉原千畝 スギハラチウネ」が公開された。

 1991年10月、鈴木宗男・外務政務次官(当時)が杉原幸子夫人を招き、人道的行動を日本人の誇りであると高く評価し、外務省の非礼を公式に謝罪。

 

在ペルー日本大使公邸占拠事件(Wikipedia)

 1996年12月17日~1997年4月22日。ペルーの首都リマにおいて、天皇誕生日祝賀レセプション中の日本大使館をテロリストが襲撃し、要人ら多数の人質をとって占拠。4か月後に行われた救出作戦で、人質71名(日本人24名)が無事に救出された。ペルーの人質1名と特殊部隊2名が亡くなった。

 鈴木宗男氏は、この事件を機に特殊部隊員の遺族やペルーへの支援に取り組み、フジモリ大統領(当時)から勲章を授与された。

 

鈴木宗男事件(Wikipedia)

 2002年春、国後島の「日本人とロシア人の友好の家」(通称ムネオハウス)など数々の疑惑が浮上。社民党の辻元清美議員が「疑惑のデパート」「疑惑の総合商社」と批判。しかし、2009年、辻元議員は、批判した疑惑等が裁判で出ていない事を国会で釈明。

 鈴木宗男議員は、2002年にあっせん収賄などで起訴され、2010年に最高裁で懲役2年・追徴金1,100万円の実刑が確定し、衆議院議員を失職。2011年12月に仮釈放。2017年4月まで公民権停止中(選挙権・被選挙権)です。

 

 

 一般の方には理解し難いでしょうが、政治や外交はパワーゲームです。例えば、広島・長崎の原爆投下や東京大空襲は、日本にすれば、ナチスドイツのユダヤ人虐殺と同じ、子供や女性など「非戦闘員の無差別大量虐殺」を目的とした軍事作戦です。しかし、アメリカは「戦争の早期終結の為に必要な犠牲だった」と正義を主張します。立場が違えば、正義も異なるのです。世界でどちらが認められるかは、外交や力関係で決まります。

 ちなみに、アメリカの歴史研究家が調べた事ですが、原爆投下は新型兵器を実戦で試したかったのが理由です。幼稚園児が新しいおもちゃで遊びたがるのと同じだったのです。戦争の早期終結というのは、原爆投下後に虐殺を正当化する為に作ったプロパガンダです。

 

 国内政治でも、田中角栄氏のロッキード事件、鈴木宗男氏のムネオハウスなどの疑惑、小沢一郎氏の疑惑など、不自然に大騒ぎされる疑惑は、表面的に判断してはいけません。政財界の裏側で何が動いたのか?と考えなければなりません。

 

参考:辻本清美

辻元清美(Wikipedia)

辻元清美秘書給与流用事件(Wikipedia)

 2002年7月、辻元議員ら社民党の4人が、秘書給与詐欺容疑で逮捕。辻元氏は懲役2年・執行猶予5年の有罪判決。その後、社民党から民進党(旧:民社党)に移籍。社民党は衰退。


<質問7>

 平成12年に、江崎玲於奈氏を座長として教育改革国民会議をつくり、その教育改革国民会議報告は、家庭教育について「教育という川の流れの、最初の水源の清冽な一滴となり得るのは、家庭教育である。子どものしつけは親の責任と楽しみであり、…家庭は厳しいしつけの場であり、同時に、会話と笑いのある『心の庭』である」としている。政府は、この教育改革国民会議報告の内容が今現在も有効であると認識しているか。また、児虐法第2条と民法第822条との関係について説明されたい。

<回答7>

 前段のお尋ねについては、平成12年12月の教育改革国民会議報告や、平成15年3月の中央教育審議会答申等を踏まえて改正された教育基本法(平成18年法律第120号)第10条第1項において、家庭教育について、「父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有するものであって、生活のために必要な習慣を身に付けさせるとともに、自立心を育成し、心身の調和のとれた発達を図るよう努めるものとする」と規定されているところである。

 後段のお尋ねについては、お尋ねの「児虐法第2条と民法第822条との関係」の意味するところが必ずしも明らかでないが、児童虐待は、子の利益のため子の監護及び教育に必要な範囲内で行われる行為ではないため、民法(明治29年法律第89号)第822条の規定による懲戒には含まれない。

<解釈>

質問7:(1) 2000年に教育改革国民会議が出した家庭教育の定義が、今も有効か?

(2) 児虐法2条と民法822条の関係は?

回答7:(1) 教育基本法で家庭教育が規定されている。

(2) 「児虐法2条と民法822条の関係」を問う意図がわからない。児虐法の対象は子供の養育や教育ではないので、民法822条の懲戒には含まれない。

解説7:

---引用---

児童虐待防止法・第2条(児童虐待の定義) この法律において、「児童虐待」とは、保護者(親権を行う者、未成年後見人その他の者で、児童を現に監護するものをいう。以下同じ。)がその監護する児童(18歳に満たない者をいう。以下同じ。)について行う次に掲げる行為をいう。

一 児童の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること。

二 児童にわいせつな行為をすること又は児童をしてわいせつな行為をさせること。

三 児童の心身の正常な発達を妨げるような著しい減食又は長時間の放置、保護者以外の同居人による前二号又は次号に掲げる行為と同様の行為の放置その他の保護者としての監護を著しく怠ること。

四 児童に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応、児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力(配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)の身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすもの及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動をいう。)その他の児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。

民法・第822条(懲戒) 親権を行う者は、第820条の規定による監護及び教育に必要な範囲内でその子を懲戒することができる。

民法・第820条(監護及び教育の権利義務) 親権を行う者は、子の利益のために子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負う。

教育基本法・第10条1項(家庭教育) 父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有するものであって、生活のために必要な習慣を身に付けさせるとともに、自立心を育成し、心身の調和のとれた発達を図るよう努めるものとする。

---参照---

電子政府の総合窓口(e-Gov) > 児童虐待防止法

電子政府の総合窓口(e-Gov) > 民法

電子政府の総合窓口(e-Gov) > 教育基本法

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(1) 家庭教育の定義です。質問でも回答でも「子供の躾や教育は、親(家庭)が責任を持つ」という事です。

(2) 児虐法2条による「児童虐待の定義」と、民法822条による「体罰の定義と親の権利」について。

●児虐法2条では、児童虐待とは、子供に怪我を負わせるような暴行、わいせつ行為、育児放棄、夫婦間のDVなど子供の心身に悪影響を与える行為などと定義。

●民法822条では、子供の為に行なう躾や教育の範囲であれば、親権者が体罰を行なっても良いと定義。

親の悪い感情や欲望がベースになっているのが虐待であり、子供への愛情がベースになっているのが体罰であると、解釈できます。しかし、他人がどうやって判別するのでしょう?。この続きとして、虐待と体罰はどう判別するのか?、児相はどうやって判断しているのか?、児相の判断が正しかったかチェックしているのか?、なぜチェックしないのか?と、追及してほしいと思います。

 

 質問7の意図を考えて解釈すると、「子供の躾や教育は、親の責任であり、体罰を行なう事も含まれる」となります。「子供の躾や教育の為に行われる(常識的な)体罰は、虐待ではない」とも解釈できます。問題は、体罰と虐待の判別をどうするかです。


<質問8>

 国連児童の権利委員会は、平成22年発出の日本に対する最終見解(CRC/C/JPN/CO/3)第62項で、「委員会は、学校において行動面での期待を満たさない児童が、児童相談所に送致されていることを、懸念をもって注目」するとして認識している。政府は、この国連同委員会の見解を承知しているか、またこの国連見解に即して我が国の学校を指導することを明確にされているか。

<回答8>

 委員会に政府が提出した第3回政府報告の検討を踏まえて委員会が2010年6月11日の会合で採択したいわゆる最終見解(以下「最終見解」という。)の第62項の内容については承知している。お尋ねの「この国連見解に即して我が国の学校を指導すること」の意味するところが必ずしも明らかではないが、学校においては、在籍する児童生徒を、児童相談所に送致する権限は有していない。

<解釈>

質問8:(1) 国連・子供の権利委員会からの最終見解62項「学校が、気に入らない子供を児相に保護させるのは問題である」をわかっているか?

(2) 勧告に従って学校を指導するのか?

回答8:(1) 最終見解62項は知っている。

(2) 「この勧告に従って学校を指導する」の意味がわからない。学校は、子供を児相に保護させる権限を持っていない。

解説8:

---引用---

子供の権利委員会・第3回審査・日本に対する最終見解(CRC/C/JPN/CO/3)

保健サービス

62.委員会は、学校において行動面での期待を満たさない児童が、児童相談所に送致されていることを、懸念をもって注目する。委員会は、児童の意見が聴取されるという児童の権利の実現や、児童の最善の利益の実現を含む専門的対処の基準についての情報がないことを懸念し、成果についての組織的評価を入手できないことを遺憾に思う。

---参照---

外務省 > 国連・子供の権利委員会・第3回審査、最終見解、PDFファイル

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(1) 第62項が示す事案とは。静岡の松島弘氏や晃華学園事件の水岡不二雄氏の場合は、嫌がらせを目的として、学校が児相に通告して子供を保護させました。それ以外にも、実際には虐待や育児放棄がないのに、学校が児相に虐待や育児放棄を通告して、子供を保護させる事案が起きています。

(2) 質問1の解説に書いた事ですね。日本国を統治しているのは、日本政府です。国連の下に日本があるのではありません。回答にもありますが、勧告に従う理由がありません。質問の作り方に注意が必要です。

 

 回答の「第62項の内容については承知している」に対して、実態調査を行なわないのか?、知っているのに何もしないのか?と、追及してみたいです。


<質問9>

 厚労省は、「児童虐待防止法の趣旨に基づくものであれば、それが結果として誤りであったとしても、そのことによって刑事上、民事上の責任を問われることは基本的には想定されない」(「子ども虐待対応の手引き」第3章1(1))という通知を発出している。右の厚労省通知の、実定法上の根拠を答えられたい。

<回答9>

 児童虐待防止法第6条第1項では、児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、速やかにこれを通告しなければならないとされており、児童虐待の事実が必ずしも明らかでなくとも主観的に児童虐待であると認識した者は同項の規定による通告義務を負っており、こうした通告については、児童虐待防止法の趣旨に基づくものであれば、結果として児童虐待の事実がない場合にも、そのことによって刑事上及び民事上の責任を問われることは基本的にはないと考えている。

<解釈>

質問9:厚労省は、子ども虐待対応の手引きで「虐待通告が間違いであっても刑事・民事とも責任を問わない」と通知を出した。法的な根拠は?

回答9:児虐法6条1項で、虐待の疑いを発見した者は、速やかに通告する義務がある、としている。児虐法の趣旨に沿っていれば、虐待がなかったとしても、責任を問われる事はない。

解説9:

---引用---

子ども虐待対応の手引き

第3章 通告・受理の相談はどうするか

1.通告・相談時に何を確認すべきか

(1) 通告の対象となる子ども

 子ども虐待の早期発見を図るためには、広く通告が行われることが望ましい。平成16年の児童虐待防止法改正法により、通告の対象が「児童虐待を受けた児童」から「児童虐待を受けたと思われる児童」に拡大されており、これにより必ずしも虐待の事実が明らかでなくても、子どもに関わる専門家によって子どもの安全・安心が疑われると思われる場合はもちろんのこと、一般の人の目から見て主観的に子どもの安全・安心が疑われる場合であれば、通告義務が生じる。なお、通告については、児童虐待防止法の趣旨に基づくものであれば、それが結果として誤りであったとしても、そのことによって刑事上、民事上の責任を問われることは基本的にないものと考えられる。

児童虐待防止法・第6条1項(児童虐待に係る通告) 児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、速やかに、これを市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所又は児童委員を介して市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所に通告しなければならない。

---参照---

厚生労働省 > 子ども虐待対応の手引き、平成25年8月改正版

電子政府の総合窓口(e-Gov) > 児童虐待防止法

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「虐待されるのを待ってから通告するのではなく、虐待されているようだとの疑いで通告しなければならない。もし、虐待がなかったとしても、通告の責任は問わない」という事です。この規定は常識的ですし、警察(110)や消防(119)と同じです。

 この続きとして、松島弘氏や水岡不二雄氏の事案のような、嫌がらせを目的とした虚偽通報を犯罪と定義しているか?、なぜ定義しないのか?、児相は、通告の内容が事実かどうか、どうやって判断するのか?、児相の判断が正しかったかどうか、誰がチェックするのか?と、深く追及してほしいと思います。


<質問10>

児相が十分な第三者の監督を受けないことは、家裁が児相のラバースタンプのように行為している問題がでてくる。これを防ぐため、児童福祉法第28条申立審判の際には、児相と家裁との「事前相談」を法律で禁止するとともに、親権者を「利害関係人」ではなく当事者に昇格させ、刑事事件に匹敵する家庭裁判所の証拠調べ、同法第28条が定める施設措置要件に厳密に依拠した審判の義務付け、親権者代理人弁護士の保護された児童への接見、児相が提出する証拠を例外なく親権者に開示すること、などの方法により審判過程の厳格化を図り、児相の28条申立ならびに施設措置期間延長の認容率を3割程度にまで引き下げることを目標に、家裁審判の中立性・第三者性を十分確保すること。また、すべての「一時保護」に関しても、このように中立性・第三者性が確保された裁判所による事前ないしは事後の審査を義務づけるべきとの意見も聞かれるが、政府の見解如何。

<回答10>

 御指摘の「児童福祉法第28条申立審判」については、家事事件手続法(平成23年法律第52号)第234条に規定する「都道府県の措置についての承認の審判事件」及び「都道府県の措置の期間の更新についての承認の審判事件」について、同法第236条第1項の規定に基づき、家庭裁判所は、原則として、児童を現に監護する者、児童に対し親権を行う者、児童の未成年後見人及び児童(15歳以上のものに限る。)の陳述を聴かなければならないこととされている。また、同法第56条の規定に基づき、職権で事実の調査をし、かつ、必要と認める証拠調べをしなければならず、同法第47条の規定に基づき、当事者又は利害関係を疎明した第三者は、家庭裁判所の許可を得て、事件記録の閲覧等をすることができることとされている。家庭裁判所は、これらの規定に基づき、当事者及び利害関係人の手続保障を図りながら、適切に事件の処理をしているものと承知している。

 また、一時保護については、6及び12についてでお答えしたとおり、政府は、児童福祉法第6条の3第8項に規定する要保護児童を適切に保護するための措置に係る手続における裁判所の関与の在り方について検討することとしており、御指摘の「意見」も踏まえつつ、検討してまいりたい。

<解釈>

質問10:(1) 児相を誰もチェックしていない。本来ならば家裁がチェックするべきだが、児相を追認している。

(2) 家裁における児福法28条(施設入所)審判を全面的に見直して、刑事事件と同様の証拠調べ、弁護士と子供の面会、証拠の開示など、審判を厳密にするべきでは?

(3) 施設入所や期間延長の許可率を3割程度に下げるように見直すべきでは?

(4) 裁判所の中立性(児相寄りではなく、客観的な判断を行なう)を確保するべきでは?

(5) 一時保護についても、裁判所が中立性を確保して審査するべきでは?

回答10:(2) 児福法28条の審判については、家事事件手続法234条の都道府県の手続きについて、236条1項に基づき家裁は、児相、親、子供の後見人か子供本人(15歳以上)の意見を聞かなければならない。また、56条に従い、調査と証拠調べをしなければならない。47条により、当事者と利害関係者は家裁の許可により事件記録を閲覧できる。

(4) 家裁は、法令に従って事件を適切に処理している。

(5) 一時保護については、回答6・12で答えたように、児福法の改正を検討している。頂いた意見も含めて検討する。

解説10:

---引用---

児童福祉法・第28条 保護者が、その児童を虐待し、著しくその監護を怠り、その他保護者に監護させることが著しく当該児童の福祉を害する場合において、第27条第1項第3号の措置を採ることが児童の親権を行う者又は未成年後見人の意に反するときは、都道府県は、次の各号の措置を採ることができる。

1 保護者が親権を行う者又は未成年後見人であるときは、家庭裁判所の承認を得て、第27条第1項第3号の措置を採ること。

2 保護者が親権を行う者又は未成年後見人でないときは、その児童を親権を行う者又は未成年後見人に引き渡すこと。ただし、その児童を親権を行う者又は未成年後見人に引き渡すことが児童の福祉のため不適当であると認めるときは、家庭裁判所の承認を得て、第27条第1項第3号の措置を採ること。

○2 前項第一号及び第二号ただし書の規定による措置の期間は、当該措置を開始した日から2年を超えてはならない。ただし、当該措置に係る保護者に対する指導措置(第27条第1項第2号の措置をいう。以下この条において同じ。)の効果等に照らし、当該措置を継続しなければ保護者がその児童を虐待し、著しくその監護を怠り、その他著しく当該児童の福祉を害するおそれがあると認めるときは、都道府県は、家庭裁判所の承認を得て、当該期間を更新することができる。

○3 都道府県は、前項ただし書の規定による更新に係る承認の申立てをした場合において、やむを得ない事情があるときは、当該措置の期間が満了した後も、当該申立てに対する審判が確定するまでの間、引き続き当該措置を採ることができる。ただし、当該申立てを却下する審判があつた場合は、当該審判の結果を考慮してもなお当該措置を採る必要があると認めるときに限る。

○4 家庭裁判所は、第1項第1号及び第2号ただし書並びに第2項ただし書の承認(次項において「措置に関する承認」という。)の申立てがあつた場合は、都道府県に対し、期限を定めて、当該申立てに係る保護者に対する指導措置に関し報告及び意見を求め、又は当該申立てに係る児童及びその保護者に関する必要な資料の提出を求めることができる。

○5 家庭裁判所は、措置に関する承認の審判をする場合において、当該措置の終了後の家庭その他の環境の調整を行うため当該保護者に対し指導措置を採ることが相当であると認めるときは、当該保護者に対し、指導措置を採るべき旨を都道府県に勧告することができる。

児童福祉法・第27条1項

2 児童又はその保護者を児童福祉司、知的障害者福祉司、社会福祉主事、児童委員若しくは当該都道府県の設置する児童家庭支援センター若しくは当該都道府県が行う障害者等相談支援事業に係る職員に指導させ、又は当該都道府県以外の者の設置する児童家庭支援センター、当該都道府県以外の障害者等相談支援事業を行う者若しくは前条第一項第二号に規定する厚生労働省令で定める者に指導を委託すること。

3 児童を小規模住居型児童養育事業を行う者若しくは里親に委託し、又は乳児院、児童養護施設、障害児入所施設、情緒障害児短期治療施設若しくは児童自立支援施設に入所させること。

 

家事事件手続法、第23節 児童福祉法に規定する審判事件

第234条(管轄) 都道府県の措置についての承認の審判事件(別表第一の127の項の事項についての審判事件をいう。次条において同じ。)及び都道府県の措置の期間の更新についての承認の審判事件(同表の128の項の事項についての審判事件をいう。次条において同じ。)は、児童の住所地を管轄する家庭裁判所の管轄に属する。

第236条1項(陳述及び意見の聴取) 家庭裁判所は、都道府県の措置についての承認又は都道府県の措置の期間の更新についての承認の申立てについての審判をする場合には、申立てが不適法であるとき又は申立てに理由がないことが明らかなときを除き、前条に規定する者(児童にあっては、15歳以上のものに限る。)の陳述を聴かなければならない。

 

家事事件手続法・第56条(事実の調査及び証拠調べ等) 家庭裁判所は、職権で事実の調査をし、かつ、申立てにより又は職権で、必要と認める証拠調べをしなければならない。

2 当事者は、適切かつ迅速な審理及び審判の実現のため、事実の調査及び証拠調べに協力するものとする。

家事事件手続法・第47条(記録の閲覧等) 当事者又は利害関係を疎明した第三者は、家庭裁判所の許可を得て、裁判所書記官に対し、家事審判事件の記録の閲覧若しくは謄写、その正本、謄本若しくは抄本の交付又は家事審判事件に関する事項の証明書の交付(第289条第6項において「記録の閲覧等」という。)を請求することができる。

2 前項の規定は、家事審判事件の記録中の録音テープ又はビデオテープ(これらに準ずる方法により一定の事項を記録した物を含む。)に関しては、適用しない。この場合において、当事者又は利害関係を疎明した第三者は、家庭裁判所の許可を得て、裁判所書記官に対し、これらの物の複製を請求することができる。

3 家庭裁判所は、当事者から前2項の規定による許可の申立てがあったときは、これを許可しなければならない。

4 家庭裁判所は、事件の関係人である未成年者の利益を害するおそれ、当事者若しくは第三者の私生活若しくは業務の平穏を害するおそれ又は当事者若しくは第三者の私生活についての重大な秘密が明らかにされることにより、その者が社会生活を営むのに著しい支障を生じ、若しくはその者の名誉を著しく害するおそれがあると認められるときは、前項の規定にかかわらず、同項の申立てを許可しないことができる。事件の性質、審理の状況、記録の内容等に照らして当該当事者に同項の申立てを許可することを不適当とする特別の事情があると認められるときも、同様とする。

5 家庭裁判所は、利害関係を疎明した第三者から第1項又は第2項の規定による許可の申立てがあった場合において、相当と認めるときは、これを許可することができる。

6 審判書その他の裁判書の正本、謄本若しくは抄本又は家事審判事件に関する事項の証明書については、当事者は、第1項の規定にかかわらず、家庭裁判所の許可を得ないで、裁判所書記官に対し、その交付を請求することができる。審判を受ける者が当該審判があった後に請求する場合も、同様とする。

7 家事審判事件の記録の閲覧、謄写及び複製の請求は、家事審判事件の記録の保存又は裁判所の執務に支障があるときは、することができない。

8 第三項の申立てを却下した裁判に対しては、即時抗告をすることができる。

9 前項の規定による即時抗告が家事審判の手続を不当に遅滞させることを目的としてされたものであると認められるときは、原裁判所は、その即時抗告を却下しなければならない。

10 前項の規定による裁判に対しては、即時抗告をすることができる。

---参照---

電子政府の総合窓口(e-Gov) > 家事事件手続法

電子政府の総合窓口(e-Gov) > 児童福祉法

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 政府は、児相も家裁も法律に従ってきちんと職務を行なっているはずだ、と回答するはずです。児相や家裁の問題を、自ら率先して認める事はありえません。現実の問題を認めさせるように質問を組み立てないと、かみ合わない禅問答のようになりそうです。

 

  児相に対して「国会質問の政府回答に書かれたように行なって下さい」と、児相の対応を変えさせるのに使えるかもしれません。


<質問11>

 児相は、保護した児童の保護者の代理人である弁護士と、その児童との接見を認めておらず、子どもの権利条約第12条が定める、児童の意見表明権が保障されていないとの声もある。政府は、この弁護士接見禁止を裏付けている実定法の条文を答えられたい。さらに、保護者が選任した弁護士が「一時保護」されている児童に接見することは、回数や時間の制限なく、無条件で認められるべきとの意見もあるが、政府の見解如何。

<回答11>

 前段のお尋ねについては、御指摘の「弁護士接見禁止」の事実については承知していないが、児童福祉法第33条の2第2項の規定に基づき、児童相談所長は、一時保護を加えた児童について、監護、教育及び懲戒に関し、当該児童の福祉のため必要な措置を採ることができることとされている。後段のお尋ねについては、一時保護を加えた児童の心身の状況によっては、当該児童の保護者が選任した弁護士に面会することが当該児童の福祉を害することもあるため、御指摘の「意見」については、慎重な検討が必要であると考えている。

<解釈>

質問11:(1) 児相は、弁護士と子供の接見を認めていない。

(2) 子供の権利条約12条に違反している。

(3) 接見を認めない法的な根拠は?

(4) 弁護士とは制限なく無条件に接見できるべきでは?。

回答11:(1) 弁護士との接見禁止については知らない。

(3) 児福法に、児相所長は、保護した子供について、必要な処置をとる事ができると定められている。

(4) 子供の状況によっては、親が決めた弁護士との接見が、子供の為にならない事もある。判断は難しい。

解説11:

---引用---

子供の権利条約・第12条

1 締約国は、自己の意見を形成する能力のある児童がその児童に影響を及ぼすすべての事項について自由に自己の意見を表明する権利を確保する。この場合において、児童の意見は、その児童の年齢及び成熟度に従って相応に考慮されるものとする。

2 このため、児童は、特に、自己に影響を及ぼすあらゆる司法上及び行政上の手続において、国内法の手続規則に合致する方法により直接に又は代理人若しくは適当な団体を通じて聴取される機会を与えられる。

児童福祉法・第33条の2・2項 児童相談所長は、一時保護を加えた児童で親権を行う者又は未成年後見人のあるものについても、監護、教育及び懲戒に関し、その児童の福祉のため必要な措置をとることができる。

---参照---

外務省 > 国連・子供の権利条約

電子政府の総合窓口(e-Gov) > 児童福祉法

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政府に、弁護士と子供が面会できない状況を認識させるには、どうしたら良いのでしょう。質問の組み立てをもっと考えないとなりません。

 

 警察や刑務所では、弁護士と面会できます。児相に保護された子供が、弁護士と面会できないのは問題です。ただし、家庭に問題があれば、親が選んだ弁護士と子供を会わせない方が良い場合もあります。個々の状況により判断するしかありません。

 回答は正論です。しかし、今は、児相の判断が、正しかったのか、間違っていたのか、全くチェックできていません。