児童相談所問題

児童相談所問題を国会質問・鈴木貴子代議士(2/4)

第190回通常国会・衆議院、2016年5月


5. 解説:質問1~6・12、鈴木貴子代議士について

 第190回国会(2016年1月~6月)において、衆議院・鈴木貴子議員(無所属)が、児童虐待政策について質問を行ないました。質問と回答をセットにして、解釈として、質問と回答をわかりやすい言葉にし、内容の解説を行ないました。


(1) 国会質問とは

 

 国会質問と言うと、テレビの国会中継や、一般の会議での質疑応答を思い浮かべると思います。口頭で、質問、回答、質問、回答と、キャッチボールのようなスタイルを考えますよね。

 

 鈴木貴子議員による今回の国会質問は、関連する質問をまとめて書面にして政府に提出して、政府から回答をまとめて書面で受け取る形式です。ですから、政府の回答を想定して、何をどのように追及していくのか、質問書全体での戦略が必要になります。最初は、政府の認識を確認し、枠組みや責任をはっきりさせる。次に、問題が起きている事を認めさせる。そして、解決に向けたアクションを約束させる。というように組み立てていくのです。質問書全体の流れを見れば、わかると思います。

 

 もし、1回の質問書で問題解決に至らなければ、2回目、3回目と、続きの質問書を出して、問題解決に向けて取り組んでいく事もできます。

 

 質問書を作成する際、質問したい人や団体に質問を2問ずつ割り振ったりすると、戦略を組み立てられなくなります。大きな問題の解決に向けていくのなら、戦略の失敗と判断できます。ただし、業界団体として、加盟団体の個々の問題を解決する場合は、その方法をとる場合もあります。


(2) 鈴木貴子代議士について(国会質問をした2016年5月時点)

 

 議会の質問では、質問内容だけでなく、どの議員が質問したかも重要です。所属政党、支持基盤、専門分野などをみます。例えば、宗教団体に関係する政策で、公明党議員が動いたとしたら、創価学会に利益か不利益がある場合です。

 

 鈴木貴子代議士は、1986年生まれの30歳。衆議院・当選2回。2013年に27歳で初当選し、今も最年少国会議員です。元衆議院議員で新党大地代表の鈴木宗男氏の娘(二世議員)です。

 2012年12月の第46回衆議院選挙で公民権停止中だった父親に代わり、新党大地から立候補しましたが、落選。しかし、2013年5月に繰り上げで初当選しました。

 前回、2014年12月の第47回衆議院選挙では、民主党から立候補して、比例区で当選しました。2016年2月26日、北海道5区補欠選挙で共産党と共闘する民主党を批判して離党届を提出、2016年3月1日に民主党を除籍処分になりました。現在は無所属。衆議院の委員会は、法務省や裁判所、検察、国内の治安、人権問題などを担当する、法務委員会に所属しています。

 

 若い新人議員ですが、今も元気な父親・宗男氏、父親時代からの後援会ブレーン、父親譲りの素質と揃っているので、将来有望な議員だと思います(本人・父親とも会った事がありませんので推測です)。なお、鈴木宗男氏については、次の機会に取り上げます。

 

鈴木たかこオフィシャルサイト

鈴木たかこオフィシャルブログ「お便りたかこ」

新党大地(代表:鈴木宗男)

衆議院

 

鈴木貴子(政治家)(Wikipedia)

新党大地(2012~、国政政党)(Wikipedia)

衆議院(Wikipedia)

衆議院・法務委員会(Wikipedia)

 

 鈴木貴子代議士は、他の議員が今まで取り上げなかった児童相談所問題を、国会質問で取り上げました。人間として、政治家として、器が大きいのでしょう。

 

 DCI日本(現:子どもの権利条約日本/CRC日本、福田雅章代表)も、児相問題で活動しています。しかし、福田代表は、北朝鮮の日本人拉致や北朝鮮への帰国事業の問題では、中学生(13歳)で拉致された横田めぐみさんら日本人の子供がいたのに問題にしませんでした。それどころか、北朝鮮への制裁(経済封鎖)に対して、北朝鮮の為に反対しました。また、無差別テロや殺人を繰り返した危険なカルト、オウム真理教(現:アレフ、ひかりの輪)を反体制活動として擁護してきました。2015年11月1日DCI日本・第1回学習会で本人が自慢しました。DCI日本・木附千晶運営委員も、オウム真理教の子供を児相が保護した事を批判しています。児相が危険なカルトから子供を助け出したのに、「子供は優しく温かい教団にいる方が幸せだ」と反体制活動をしています。彼らは「子供の為」と言いながら、イデオロギーで活動しています。非常に困った事ですが、児相被害者や支援者には、左翼の反体制活動家である福田雅章・木附千晶夫妻のシンパや協力者が沢山います。

 

 鈴木貴子代議士は、2016年3月に共産党(左翼政党)との協力を批判して、民主党を除籍されました。今回、鈴木貴子代議士に協力を求めた児相被害者に、左翼の反体制活動のシンパはいなかったのでしょうか。全くいないとは考え難いので、やはり器の違いでしょうか。


「児童虐待防止」政策における政府の見解及び認識等に関する質問主意書

 平成12年に「児童虐待の防止等に関する法律」(以下、「児虐法」という。)が制定された。しかし、刑法犯罪となる虐待事案は、本年1月に埼玉県狭山市で起こった、女児が母親らから虐待を受けて死亡した事件をはじめ、メディアでしばしば報道される状況で、一向になくならないのが現状である。その一方で、軽微な傷や痣、あるいは学校や病院の通告に基づき児童が続々と実の親から児童相談所(以下、「児相」という。)へと保護され、その結果家族が長期にわたり離れてしまう問題が各地で生じている現状が存在するとの声がある。児相内に設置された「一時保護所」においては、児相職員が暴行・猥褻行為などを児童に加えたりするなど、いくつもの児相内虐待事案が最近明るみに出されてきている。

 また、我が国の児相による人権侵害について国際連合「児童の権利委員会」の関心を呼ぶところとなっており、一部について既に我が国に対し是正勧告が発出されている。

 以下、質問する。

 

<解釈

(1) 2000年に児虐法ができたが、埼玉での女児虐待死事件を始め、虐待事件がなくならない。

(2) 虐待のない家庭から子供が児相に連れていかれ、親子が長期に渡って引き離されている。

(3) 保護された子供たちは、職員によって虐待を受けたりしている。

(4) 児相による人権侵害については、国連・児童の権利委員会から是正勧告も出ている。

 

 今回の質問についての簡単な状況説明、前文です。以下の質問と答弁も、やさしい日本語で書いてもらえると、国民の皆さんにもわかりやすくて、政治に興味を持ってもらえると思います。


<質問1>

 衆議院「青少年問題に関する特別委員会」(以下、「特別委員会」という。)の平成11年12月10日付決議においては、平成6年に我が国が批准した国連児童権利条約(以下、「子どもの権利条約」という。)を、児童虐待問題を扱う法的根拠としている。成立した児虐法及び現実の児相の児童虐待防止行政は、国連や国際人権団体等から、子どもの権利条約等の違反について指摘を受けているか。また指摘を受けているのであれば、指摘内容を踏まえ、政府として、児虐法、関連する児童福祉法、ならびに厚労省が発出した通知・ガイドライン・手引きの類のすべてについて、子どもの権利条約等国連の定めた条約・宣言・見解等との整合性を精査し、我が国の国内法条文や通知等の記述を見直す考えはあるか。

<回答1>

 御指摘の「国際人権団体等」及び「子どもの権利条約等」の意味するところが必ずしも明らかではないため、お答えすることは困難であるが、児童虐待の防止等に関する法律(平成12年法律第82号。以下「児童虐待防止法」という。)等について、児童の権利に関する条約(平成6年条約第2号。以下「権利条約」という。)第43条1の規定に基づき設置された児童の権利に関する委員会(以下「委員会」という。)から権利条約に違反しているとの指摘は受けていない。

<解釈>

質問1:(1) 衆議院「青少年問題に関する特別委員会」では、国連・子供の権利条約を児童虐待問題の根拠にした。

(2) 児虐法や児相の運用などに対し、国連や国際人権団体等から、子供の権利条約の違反を指摘されたか?

(3) 国の政策を、国連の勧告に合わせる気があるか?

回答1:(2) 児虐法などに対して、子供の権利委員会から条約違反の指摘は受けていない。

(他) 「国際人権団体等」や「子供の権利条約等」を取り上げる意図がわからない。

解説1:

---引用---

子供の権利条約・第43条1 この条約において負う義務の履行の達成に関する締約国による進捗の状況を審査するため、児童の権利に関する委員会(以下「委員会」という。)を設置する。委員会は、この部に定める任務を行う。

---参照---

外務省 > 国連・子供の権利条約

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(1) 子供の権利条約が、日本政府の児童虐待防止政策の根拠になっているか、確認を取りたかったのでしょうか?。それとも、そうなっていると言いたかったのでしょうか?。

(2) 指摘を受けているか?ではなく、国連からの勧告などを明記して、問題が起きているのに何もしないのか?と、質問するべきでしょう。

(3)(4) 日本国を統治しているのは、日本政府です。国連の下に日本があるのではありません。また、「国際人権団体等」が、どの団体を示すのかがわかりません。屁理屈や嘘の主張ばかりの反日団体も含むのでしょうか。わざわざ「児童権利条約」を「子どもの権利条約」に言い換える必要もありません。政府の正式名称「児童の権利条約」もしくは通称「子供の権利条約」にするべきで、左翼の反日勢力が広めた「子どもの権利条約」を使う理由はありません。

 

 質問1の目的は、児童の権利条約と日本政府との関係や、児童の権利委員会の勧告を国内政策へ反映させる気があるのかなど、政府の認識を確認したかったのでしょうか?。そうだとすると、質問の文章があいまいで目的が不明確になった為、回答も当たり障りのない建前になった感じがします。


<質問2>

 平成11年7月29日、特別委員会において当時の宮下厚生大臣は、「児童虐待の実態は…犯罪的行為に準ずるもの」で、殺人罪との「境界領域にある」とする旨を述べており、その防止への法的措置を講ずべきことを立法府に対し求め、国会はこれを受けて児虐法を可決、成立した。しかし、児相は、「殺人罪との境界領域」から遠く離れた傷や痣一つの事案で、十分な証拠も確認なさないまま、多数の児童を保護等している現状が存在し、児虐法による児童の保護の適用対象を、厚生大臣が国会審議で述べたとおり、殺人罪との境界領域にある事案を明示的に限定する必要があるとの意見も聞かれるが、政府の見解如何。

<回答2>

 御指摘の「殺人罪との境界領域」の意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の宮下厚生大臣(当時)の答弁については、児童虐待は「犯罪的行為に準ずるもの」であることを指摘したものであるところ、児童虐待防止法第2条に規定する児童虐待(以下「児童虐待」という。)を受けた児童(18歳に満たない者をいう。以下同じ。)の範囲を現行制度以上に限定することについては、児童虐待を受けた児童に対して、必要な保護が図られなくなるおそれがあるため、適切ではないと考えている。

<解釈>

質問2:(1)宮下厚生大臣は特別委員会で、「児童虐待は、犯罪的行為に準ずるもの」で、「殺人罪との境界領域にある」と言い、児虐法を成立させた。

(2)児相は、虐待の証拠もないのに、多くの子供を保護している。大臣が国会で言ったように、殺人罪との境界領域のみに、保護を限定するべきでは?

回答2:(1)「殺人罪との境界領域」の意味がわからない。「犯罪的行為に準じるもの」と考えれば、児虐法2条の通りである。

(2)虐待を受けている子供を救う為に、虐待の定義を限定するべきではない。

解説2:

---引用---

児童虐待防止法・第2条(児童虐待の定義) この法律において、「児童虐待」とは、保護者(親権を行う者、未成年後見人その他の者で、児童を現に監護するものをいう。以下同じ。)がその監護する児童(18歳に満たない者をいう。以下同じ。)について行う次に掲げる行為をいう。

一 児童の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること。

二 児童にわいせつな行為をすること又は児童をしてわいせつな行為をさせること。

三 児童の心身の正常な発達を妨げるような著しい減食又は長時間の放置、保護者以外の同居人による前二号又は次号に掲げる行為と同様の行為の放置その他の保護者としての監護を著しく怠ること。

四 児童に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応、児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力(配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)の身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすもの及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動をいう。)その他の児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。

---参照---

電子政府の総合窓口(e-Gov) > 児童虐待防止法

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(1) 児相問題では、宮下厚生大臣の「殺人罪との境界領域」という発言を、意味不明で拡大解釈が可能な問題発言だと取り上げたりします。今回の回答では、政府から「意味不明だ」と肩透かしをくらった感じです。本来なら、発言当時に、大臣や政府に「殺人罪との境界領域」が何を示すのか、明確にしてもらうべきでした。しかし、今となっては不可能です。

 今回、政府は、児童虐待の定義として、児虐法2条を回答しました。意味不明で拡大解釈できるものではなく、明確な定義を確認させたと言えるでしょうか。この回答を、現実を認めさせる為に、今後の質問でどう使うかです。

(2) 「現実は、虐待がない子供が、数多く保護されている」と質問に書いても、政府の認識(回答)ではありません。政府が現実を認めるように、質問を組み立てなければなりません。政府に現実を認めさせなければ、質問が役に立ちません。質問が「保護理由を限定するべきという意見があるが、どう思うか?」ですから、「子供を救う為に、そんな事をしてはならない」と答えるしかありません。


<質問3>

 児相に保護された児童に対し職員が行う施設内虐待や猥褻行為が、近年数多く報道により明るみに出されている。児相保護所内虐待・猥褻行為と、管内において刑法犯罪となる虐待事案が起こった児相について、その児相長がどのように懲戒処分を受けたか、平成27年度に発生したすべての事案を列挙して明らかにされたい。また、これらのことを防止するためには、まず実態を国民全員に対し広く情報公開することが必要であり、児相管理職の職務懈怠や、保護所内虐待ならびに猥褻行為等を発見した児相職員がこれを内部告発した場合には、無条件でこの職員が公益通報者保護法の対象者となる必要があるとの意見も聞かれるが、政府の見解如何。

<回答3>

 お尋ねの「平成27年度に発生したすべての事案」については把握していない。

 後段のお尋ねについては、児童相談所の職員が、労務提供先における虐待行為について、公益通報者保護法(平成16年法律第122号)に規定する要件を満たして公益通報した場合には、同法による保護の対象となる。

<解釈>

質問3:(1) 保護された子供に対して、職員による虐待などが繰り返し報道されている。2015年度に起きた不祥事と児相長の処分を公表してほしい。

(2) 今後、不祥事が起きないようにする為、情報公開が必要である。

(3) 職員が内部告発した場合、公益通報者として保護されるのか?

回答3:(1) 2015年度に起きた全ての不祥事は、データを持っていない。

(3) 児相職員の内部告発は、法律の条件に合っていれば、公益通報者として保護される。

解説3:(1) 児相や施設の不祥事について、なぜ公表してこなかったのか?、公表しない(できない)理由は何か?、今後は全て無条件に公表するべきではないのか?、2015年度分から調べて公表して頂きたい、いつ公表できるのか?と、次以降の質問で続けていくのでしょうか。期待しましょう。

(2) 質問文に情報公開が必要だと書くのではなく、政府が回答するか同意しないと、情報公開は進みません。

(3) 公益通報者として保護されるかどうかは、法律を確認すれば済みます。それを質問したという事は、次以降の質問で、法律と異なり実際は保護されていないと、現実の運用を追求するのでしょうか。

 

 児相問題では、虐待の証拠もない保護や、理由が不明確な保護延長ばかりが取り上げられます。しかし、虐待、育児放棄、親との離別などにより、児相に頼るしか生きる手段がない子供たちもいます。子供が安心して暮らせる施設になるように、この問題を追及して欲しいと思います。


<質問4>

 厚生労働省の指針では、児相が児童の「一時保護」を行うについては、原則として親子の同意を必要とすることとしているか。また、例外的にその同意を必要としない場合は、どのような要件の下で認められるとするのか、明らかにされたい。

<質問5>

 緊急性があり、一時保護が短期であることを例外適用の要件とするのであれば、一時保護が長期化している現状は、例外的に同意を必要としない要件を満たしておらず、違法な児童の保護となっているか。

<回答4・回答5>

 「児童相談所運営指針」(平成2年3月5日付け児発第133号厚生省児童家庭局長通知)では、一時保護は原則として子どもや保護者の同意を得て行う必要があるが、子どもをそのまま放置することが子どもの福祉を害すると認められる場合には、この限りでないものとしており、「緊急性があり、一時保護が短期であることを例外適用の要件」とはされていない。

<解釈>

質問4:(1) 厚労省の指針において、児相の一時保護は、原則として親子の同意が必要か?

(2) 例外として、同意が不要なのはどのような場合か?

質問5:「緊急性があり、一時保護が短期」が例外の条件なら、一時保護の長期化は違法なのではないか?

回答4:(1) 厚労省の「児童相談所運営指針」によると、一時保護には原則として保護者の同意が必要である。

(2) 保護しないと子供が危険になる場合は、同意は不要である。

回答5:「緊急性があり、一時保護が短期」という条件はない。

解説4・解説5:

---参照---

厚生労働省 > 児童相談所運営指針.平成25年12月27日、PDFファイル

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 質問5で『「緊急性があり、一時保護が短期」が例外の条件』と取り上げるのなら、どこに書いてあるか明示するべきです。回答で「そんな条件はない」と一蹴されました。それとも、児相がそう主張したのでしょうか?

 

 質問4・5は、児童虐待防止法や児童相談所運営指針を確認すれば済みます。国会を通さず、厚労省に電話で質問しても答えてくれるはずです。それを質問する意図は何でしょう。もしかして、次以降の質問の伏線でしょうか?


<質問6>

 児相による恣意的な児童保護と長期にわたる保護を防ぐため、「一時保護」の期間に関する児童福祉法と児虐法の規定は、現行の警察官職務執行法第三条と同等の手続要件と期間の長さに改正して大幅に短縮し、延長は認めないことが必要であり、極めて例外的な場合に延長を認めるとしても、延長が必要な要件を厳格化して、裁判所の許可を必要とする制度にすべきとの意見も聞かれるが、政府の見解如何。

<質問12>

 一時保護処分や施設入所処分において、これと同時に親子間の面会・通信を全部制限(禁止)する処分がなされることが常態化していることに関し、親子の絆は常に維持しておく必要があり、離れている親子の面会と通信は制限されるべきではないという声があがっている。ごく例外的に、親子間の面会通信の禁止をするとしても、その制限をなしうる最長期間を、最大でも1ヶ月の短期に制限する必要があるとの意見もあるが、政府の見解如何。

<回答6・回答12>

 御指摘の「一時保護」及び「親子間の面会・通信を全部制限(禁止)する処分」については、児童を適切に保護する観点から、必要な期間行うことが適当であると考えているが、現在、国会に提出している児童福祉法等の一部を改正する法律案附則第2条第2項では、政府は、児童福祉法(昭和22年法律第164号)第6条の3第8項に規定する要保護児童を適切に保護するための措置に係る手続における裁判所の関与の在り方について、児童虐待の実態を勘案しつつ検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずることとしており、御指摘の「意見」も踏まえつつ、検討してまいりたい。

<解釈>

質問6:(1)子供の為にならない長期保護を防ぐ為、児福法と児虐法の一時保護を、警職法3条と同じように、手続きを厳しく、期間を短く、変更するべきでは?

(2)例外的に保護を延長する場合についても、条件や手続きを厳しくするべきでは?

質問12:(1)児相では親子間の「面会・通信の全部禁止」が当たり前に行われている。親子の絆を維持する為に、禁止するべきではない。

(2)例外的に禁止するにしても、期間を1か月にするべきでは?

回答6・回答12:「一時保護」と「面会通信の全部禁止」は、子供の為に必要な期間は行なうべき。現在、児福法の一部改正を国会に提出している。児福法6条の3第8項、施設入所に関する裁判所の手続きについて、頂いた意見も含めて検討する。

解説6・解説12:

---引用---

警察官職務執行法・第3条(保護) 警察官は、異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して次の各号のいずれかに該当することが明らかであり、かつ、応急の救護を要すると信ずるに足りる相当な理由のある者を発見したときは、取りあえず警察署、病院、救護施設等の適当な場所において、これを保護しなければならない。

一 精神錯乱又は泥酔のため、自己又は他人の生命、身体又は財産に危害を及ぼすおそれのある者

二 迷い子、病人、負傷者等で適当な保護者を伴わず、応急の救護を要すると認められる者(本人がこれを拒んだ場合を除く。)

2 前項の措置をとつた場合においては、警察官は、できるだけすみやかに、その者の家族、知人その他の関係者にこれを通知し、その者の引取方について必要な手配をしなければならない。責任ある家族、知人等が見つからないときは、すみやかにその事件を適当な公衆保健若しくは公共福祉のための機関又はこの種の者の処置について法令により責任を負う他の公の機関に、その事件を引き継がなければならない。

3 第一項の規定による警察の保護は、24時間をこえてはならない。但し、引き続き保護することを承認する簡易裁判所(当該保護をした警察官の属する警察署所在地を管轄する簡易裁判所をいう。以下同じ。)の裁判官の許可状のある場合は、この限りでない。

4 前項但書の許可状は、警察官の請求に基き、裁判官において已むを得ない事情があると認めた場合に限り、これを発するものとし、その延長に係る期間は、通じて五日をこえてはならない。この許可状には已むを得ないと認められる事情を明記しなければならない。

5 警察官は、第一項の規定により警察で保護をした者の氏名、住所、保護の理由、保護及び引渡の時日並びに引渡先を毎週簡易裁判所に通知しなければならない。

児童福祉法・第6条の3・8項 この法律で、小規模住居型児童養育事業とは、第27条第1項第3号の措置に係る児童について、厚生労働省令で定めるところにより、保護者のない児童又は保護者に監護させることが不適当であると認められる児童(以下「要保護児童」という。)の養育に関し相当の経験を有する者その他の厚生労働省令で定める者(次条第一項に規定する里親を除く。)の住居において養育を行う事業をいう。

児童福祉法・第27条1項3号 児童を小規模住居型児童養育事業を行う者若しくは里親に委託し、又は乳児院、児童養護施設、障害児入所施設、情緒障害児短期治療施設若しくは児童自立支援施設に入所させること。

---参照---

電子政府の総合窓口(e-Gov) > 警察官職務執行法

電子政府の総合窓口(e-Gov) > 児童福祉法

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 質問6と質問12に対しては、「一時保護や面会通信の全部禁止は、必要なら行なうべき」という回答で終わりました。裁判所の手続きについて見直すようですから、それが児相へのチェック機関になるのか注視していかねばなりません。

 

 

 質問4・5・6・12では、政府に対して、児相の現実を認めさせようとしたのでしょうか。政府としては、理不尽な運用を行なっている児相の現実を認めず、法律や建前を答えるはずです。政府が児相の現実を認めざるをえないように、質問のしかたを工夫してほしいと思います。(しつこく絡みつくように質問を繰り返すとか)。

 

 児相の運用では、「証拠も令状もない一時保護」と、「保護の長期化」が、大きな問題になっています。それをメインターゲットにするのでしょうか?。政府に現実を認識させて、運用を見直させるように、質問を組み立てる必要があります。次以降の質問に、どう繋げていくのか注目です。